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レ小僧の独白9

冨田 勲『バミューダ・トライアングル』 Cover Art & Design : Tadanori Yokoo 横尾忠則
冨田のシンセ・シリーズ第6作。『月の光』に始まる一連の作は、4th『惑星』で頂点に到達。次の『宇宙幻想』から路線変更、古典名曲のシンセ解釈から他の要素を導入し始めた。本作も当時話題の神秘現象や謎解き興味を交え、シンセの領域拡大を狙った。小松左京が解説を寄稿。
冨田のアルバムは内容の素晴らしさにジャケが追い付いていない印象あり。手塚治虫作『火の鳥』も画の出来と内容とのマッチングは微妙。長岡秀星作『惑星』はさすがジャケ職人らしい傑作だが。
で、本作の横尾は力業で冨田の音世界とタッグを組んだというか対峙した。横尾の得意な神秘謎世界の図像化がぴたりとはまり、ジャケと中身とで唯一無二の境地を拓いている。ジャケ内側の見えないところまで描き込んであるのは流石。
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