コンテンツへスキップ

『クロストーク』(コニー・ウィリス)

『クロストーク』(コニー・ウィリス)

『クロストーク』(コニー・ウィリス)

電話が日本で普及しはじめたのは1970年ごろからだそうです。それからまだ50年程度なのに“固定電話”は過去の遺物になりつつあり、今や一人一人が携帯電話を持つ時代。
さらに音声通話に抵抗感を抱く世代も現れ、チャットによるコミュニケーションが主役になってきている。
個人間の意思疎通はどんどんリアルタイムになり、円滑さが阻害されると既読無視というストレスも生まれた。

50年程度なのにこの変化。
さてこの先どんなコミュニケーション方法が現れてくるんだろうか。

そんな発展とストレスを笑いと共にストーリー展開するのが本書『クロストーク』。

(下記には一部ネタバレあり)

主人公が務めるのは携帯電話会社。
その婚約者は副社長で、ふたりで“感情共鳴処置”なる手術を受けるのだが、彼の思惑はAppleのiPhoneに対抗するために革新的な通信技術を開発しようするため。
この感情共鳴処置を受けたカップルは24時間スマートフォンなしでコミュニケーションできるようになるんだけど、混信が起こって、というドタバタコメディになっていく。

こんな技術が開発されて広まったら嫌な世の中になり、人間関係は崩壊するに違いない。
たった50年でほぼ24時間コミュニケーションに毒されているんだから起こり得る?
そういう意味で今の世の中を顧みるSF小説でした。

share on
Share