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「無意識の構造(中公新書)」

20世紀の3大発見と言われているのが、ダーウィンの進化論、アインシュタインの相対性理論、そしてフロイトの無意識の発見です。

近代=モダンという時代は17世紀、デカルトの「我思う、ゆえに我あり」からが始まったとされます。その近代は一言で言うと科学の時代=進歩という世界観と思います。しかし、世の中は明るい未来に向かって進化しているという楽観的な進歩史観は 20世紀の二つの世界大戦を経て大きな疑問となりました。

現在はポストモダン、つまり近代の次の時代ですが、現代がどんな時代なのか?インターネットでつながるグローバル化、そしてAIやロボットに象徴される科学の進化は加速しています。その一方で戦争、貧富の差など世界の分断と抑圧も激しくなっています。

フロイトは、我々が住む生活世界は二つの世界、物質世界と精神世界の分かれており、さらに精神世界は意識と無意識に分かれているとして、その精神世界を分析する精神分析学を提唱しました。

我々が自分では知ることのできない世界=無意識の世界があるという大発見ですが、その無意識をどうやって知ることができるのか?フロイトは夢を分析することで無意識に隠された(抑圧された)個人の心理を知ることができるとしました。さらにフロイトの弟子であったユングは無意識が社会的にも存在するとして普遍的な心理学を提唱しました。心理学は現在では戦争、貧富の差などのさまざまな社会問題を理解する必須の学問分野になっており、人類学、民俗、歴史などを総合的に理解する入口になっていると思います。

無意識とは何か、日本にユングの心理学を紹介した第一人者・河合隼雄の「無意識の構造(中公新書)」を無意識についての入門書、精神世界がテーマの小僧都への入門本としてリストアップします。

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